思い出の贈り物
それは中学の運動会でのこと、まだ正式に付き合う前だった初恋彼女がくれた小さな贈り物が今でも忘れられない。 その日、男子1000メートルの試合に出場し、全力を尽くして走り抜いて一位を取れた。体力を使い果たして、息も絶え絶えにトラックの脇で立っていた時、まだ彼女じゃなかったあの子がめっっっちゃ可愛くて照れそうに小走りで駆け寄ってきて、そっとチョコレートを差し出してくれた。 それだけ、その瞬間の彼女の表情や、鼓動が聞こえてきそうな静かな空気が、今でも鮮明に思い出せる。あれは、今までの人生で一番幸せを感じた贈り物だった。あの時の微風、陽光、トラック、汗と感動な涙、世界一可愛い彼女、それと、青春の香りは、何年経っても決して色褪せることはない。 そのチョコ、、、 結局今までも食べられず、大事にとっておいた。どんな味がするんだろう? 気になって、同じやつを買って食べてみたらやっぱっ違う。彼女がくれたあのチョコの方が絶対にずっと美味かったはず!